当たり前が当たり前でなくなったとき、人は初めてその大切さに気づきます。私は原発事故当時、茨城に住んでいました。自分の住む地域がどんな状況に置かれているのか。何ヵ月たっても、東電・国・自治体・学校、どこからも説明がありませんでした。でもそんな時、一緒に調べ、行動する仲間がいました。地元の生協はすぐに生産者と一緒に対策を講じて、分かったことを毎週紙面で伝えてくれました。避難先では避難者同士がつながり、地元の方・自治体は様々な形で支えてくれました。そして今、岡山でグリーンコープの仲間に出会い、活動しています。この国にも誠実に向き合ってくれる人たちがいる。あの時も今も、そんなたくさんの人たちが私の背中を押してくれます。
利益や効率が優先される中、グリーンコープが「いのち」を第一に考え続けられているのは、方針を決定するのが組合員自身であるということ。私も普通の組合員です。そしてその組合員が様々なことを決めるにあたって何よりも大切にしていることは「一人の人間として、大切な家族や自分の幸せのためにどうしたいのか」と考えるということ。幸せのために願いを語り、それを実現するためにあるのがグリーンコープ、それに寄り添うのがグリーンコープです。
組合員が増えることでできることが増えていきます。ぜひ一緒に「本当に大切なもの」を大切にしながら、誰一人とり残されない、たすけあえる地域をつくっていきましょう。
理事長